2012年11月25日日曜日

7/14キックオフにて けんじさんのお話書き出し

宇都宮けんじさんの11/14キッックオフ
にお話しされた書き出しです。


ブログ:みんな楽しくHAPPYがいい♡

さんから転載

宇都宮けんじさんは3.11後すぐに日弁連会長として、原発事故被害者の特別援護法を
提案されて、それが今の「原発事故・子ども被災者支援法に結実しています。



「原発事故の被害については国が人道的責任を負うべきだ」と
「国が全ての被災者に対して、健康診断、医療支援、生活支援を行うべきである」
そしてその支援は自ら避難した人、あるいは避難しなかった人、
それぞれについて区別してはならない。避難するかどうかは自己決定権があるんだと、
そういう人に対して平等に国は支援するべきである」

と、いち早く動かれました。

今の日本は司法にまで政治権力が影響を及ぼし、基本的人権すら危うい国です。

原発事故の責任さえ曖昧な国です。
法のスペシャリストとして、弱い立場の人に寄り添い、救済してこられたけんじさんだからこそ
今の都政を変えていける方です。

以下、書き出し転載ーーーーーーーーーーー

みなさんこんばんは。
ご紹介いただきました宇都宮健児といいます。
今、司会者からご紹介がありました通り、先週の金曜日に都知事選に出馬表明をしました。
私の言いたい事は、松元ヒロさんが十分にお話ししていただいたようですけれど、
あらためてご挨拶と私の思いを話させていただきます。
まず、私自身は今日お集まりの市民のみなさん、都民のみなさんと一緒になって、
石原都政を変える運動・闘いに参加できることを大変うれしく思っております。
私は大きな組織もありませんし、
それから反貧困問題・貧困問題に取り組んできた弁護士ですので、あまりお金もありません。
市民のみなさんの一人一人の支え、協力を無くしてこの都知事選はたたかえません。
しかしながら、この都知事選を市民のみなさんとたたかうことは、
私は東京に新しい民主主義を取り返す運動だと思っております。
ぜひみなさんと一緒になって、石原都政を転換し、東京に民主主義を取り戻したい。
そういう思いで出馬を決意しました。
出馬を決意してから初めての日曜日、11月11日、反原発の官邸前行動。
国会議事堂包囲の運動に私も参加しました。
私は官邸前行動の「みまもり隊」弁護士みまもり隊の一員ですけれど、
当日は支援者、ボランティアの皆さんと一緒になって、
官邸前行動に参加した皆さんに挨拶をしてまいりました。
多くのみなさんから激励を頂きました。
「がんばって下さい」という声を沢山いただきました。
ただそれよりも多かったのは、
出馬してくれてありがとう」こういう声が沢山、多かった。
私自身はその声を聞きながら、本当に胸がいっぱいになりました。
こういう人たちの一人一人の思いを受けて戦わなきゃいけない。
脱原発の東京都をつくらなきゃいけない。
そういう思いが一層強くなりました。
そして、雨の中ではありましたけれど、
原発の無い東京をつくることは原発の無い日本をつくることに繋がるんだと、
そして原発の無い日本をつくることは、原発の無い世界をつくることに繋がるんだと、
こういう訴えをさせていただきました。

そして、原発の無い東京、原発の無い日本は、
人にやさしい、環境に優しい東京になると思っております。

私は2010年の4月から、2012年、今年の5月まで日弁連会長を務めておりました。
日弁連会長時代に、東日本大震災と福島原発事故に遭遇しまして、
弁護士会あげて被災者の支援原発事故の被害者の支援に当たってまいりました。

私の片腕となって頑張ってくれたのが、事務総長として活躍した海渡雄一弁護士です。
彼は原発問題の専門家でありましたので、日弁連として的確な方針を出したと思っております。

私は脱原発の運動は福島の被災者への支援、
福島の被災者の被害実態としっかり向かい合いながら進めなきゃいけない、そういうふうに考えております。

私が被災者のおかれている状況に深く印象に残った被災者の事をちょっとご紹介いたします。
それは大熊町で司法書士さんをやっている女性の書士さんから聞いた話です。
彼女の依頼者は多くが、小さな子どもさんがいる方は、お母さんが子どもさんと一緒に県外へ避難して、
お父さんは職場と一緒に避難する。
おじいさんおばあさんは行政の避難先に避難する。
こういう家族がバラバラになるケースが沢山見られる。
そして高齢者の方は、環境の違うところに引っ越す中で、会うたびに身体を弱くしている。
こういう事を聞きました。
その中で彼女が語った老夫婦の話が大変心に残りました。
それはおじいさんが大熊町にある双葉病院に入院されてたんですけど、
原発事故の直後におじいさんは病院ごと神奈川の病院に引っ越されたそうです。
そしておばあさん方は行政、大熊町の引っ越し先、会津若松の温泉旅館の一室に避難されたと。
ところが、おじいさんは神奈川の病院で直後に亡くなられたんですけど、
この、自分の配偶者が亡くなられたことをおばあさんは全く知らされなかった。
何日もたって、やっとおばあさんのところに、ご主人が亡くなられたという事が伝わったという事です。
そしておばあさんは神奈川まで行って、遺体と対面して、
そして見ず知らずの街で夫を火葬にして、遺骨を温泉旅館に持ち帰ったという事なんです。
ところが温泉旅館では、お客さんが出入りしていますのでお線香をたくことができない。
それから遺影を飾ろうにも写真を持ってこれないから遺影も飾れない。
そういう状況の中で、小さな温泉旅館の一室で、ご主人の遺骨を眺めながらですね、
2ヶ月も暮らしていた。
こういうおばあさんがいたんだという事をその女性の司法書士から聞きました。

私は原発事故はなんて惨たらしいんだろう。
こういう高齢者になんと惨たらしい事を強いるんだろう。
大変憤りが湧きました。
そして、このような被災者を全力を挙げて救済しなくてはいけないという事で、
日弁連の会長として頑張ってまいりました。

その中で日弁連は原発事故被害者の特別援護法というのを提案しまして、
「原発事故の被害については国が人道的責任を負うべきだ」と
「国が全ての被災者に対して、健康診断、医療支援、生活支援を行うべきである」
そしてその支援は自ら避難した人、あるいは避難しなかった人、
それぞれについて区別してはならない。
避難するかどうかは自己決定権があるんだと、そういう人に対して平等に国は支援するべきだと、
こういう提案をしまして、子ども被災者支援法という形で結実しております。

ところで、東京都の原発政策ですけれど、
福島の原発で発電された最大の消費地が東京都であります。
そしてまた、東京電力の大株主が東京都であります。
こういう事からしますと、東京都や東京都民は、
福島原発事故の被害者を全力を挙げて支援する責務があると私は考えております。

そしてまた、二度とこういう原発事故を起こしてはならない。
そのために東京都は脱原発の政策を取らなきゃいけない。こういうふうに考えております。

続いて私自身は貧困問題に取り組んできた弁護士ですので、
どうしても石原都政の福祉の切り捨て、弱者の切り捨てが許すことができません。
石原さんは都知事になった時に、何が無駄か?といって、「まず福祉だ」ということで、
福祉の切り捨て、弱者の切り捨てを行ってまいりました。
僅か年間予算60万円の盲導犬のえさ代補助まで削減したそうです。

この結果東京都には貧困と格差が広がってきております。
就学援助児童。
この14年間で1.5倍に膨れ上がったそうです。
東京都の就学援助の受給率、これは全国の47都道府県で5番目に高いという事であります。
そして一番高いのは何と大阪府であるということであります。
労働者の最低賃金、いまだに6都道府県が生活保護水準以下であります。
東京都も生活保護水準以下の最低賃金しか支給されておりません。
それから今年になって、立川や足立区で孤独しや餓死が多発しております。
また、2009年に発生した、群馬の高齢者施設たまゆら荘の火災事故では
10人の方が亡くなられれましたけれど、このうち9人が東京都民であったということであります。
特養老人ホームの待機者が、4万3000人を超えている。
あるいは保育所の待機児童も急増して
2007年の4600人から2010年の8400人に急増している。

石原都政は大規模開発、世界都市構想で世界一の都市をつくるんだと、
こういう事で大規模開発をやってきましたけれど、
実は、貧困と格差を拡大した、そういう都政でもあったわけです。
まさに人にやさしくない都政であったわけです。

これを大きく転換する必要があると考えております。

次に見過ごすことができないのが教育現場の問題です。
君が代・日の丸この強制によって、教師に対する管理統制が強化されております。
君が代・日の丸の強制は憲法19条「思想良心の自由」に反する憲法違反の行為であります。
私は教員に対する強制、それから管理統制の強化は
子どもにも悪影響を与えているというふうに考えております。

実は一番の被害すあは子どもではないかと考えております。
自由に自分の頭でものを考え、そして議論し、そして合意を作り上げていく。
こういう民主主義社会の後継者をつくる事が、教育の最大の役割ですけれど、
こういう事が管理強制が強化されている今の現状では行われていません。
そして学力競争をあおって、子どもの中でストレスがたまってきております。
こういう事からいじめや校内暴力不登校、こういう問題が起こっているんではないかと思っております。
私は、いじめの無い学校を取り戻すために、全力を挙げたいと思っております。

そして、なんと言っても私は法律家ですから、
憲法が守られる、憲法を守っていく東京をつくっていきたい。
平和と人権が守られる東京をつくっていきたい。
尖閣列島の問題で日中関係が悪化して、経済も停滞しております。
さらにこの中で偏狭なナショナリズム、
国家主義が台頭して憲法改正、
集団的自衛権の行使の容認、
こういう政治勢力が台頭しておりますけれど、
私は憲法の国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義
こういう基本原理をしっかりと守る東京をつくっていきたい。

そして東京が平和のメッセージを出すことは、
実はアジア諸国と良好な関係を作り上げる。そういうことにつながると思っております。

まず皆さんと一緒に東京から憲法が守られる、平和な日本をつくっていきたいと思っています。
どうかご支援をよろしくお願いします。

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